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初心者でも失敗しない刺し子のやり方!道具選びや楽しむ方法をガイド

初めて刺繍をする方にもおすすめのシンプルな刺し子

可愛らしい刺し子の布巾や雑貨を見て「自分でも作ってみたい」と思う方もいるのでは?刺し子はシンプルな縫い方ですから、初めて刺繍をする方でも気軽に始められます。本記事では、初心者向けの基本ステップからおすすめの道具、伝統模様の楽しみ方までを丁寧に解説しています。

最後まで読めば、刺し子の魅力を存分に味わいながら作品を作れるようになるでしょう。刺し子に挑戦して、暮らしのなかに手作り作品を取り入れてみませんか。


刺し子のやり方:初心者向け基本ステップ

初心者でも気軽に取り組める刺し子に必要な道具

刺し子とは、東北地方発祥の刺繍です。古くは保温や布の補強を目的として行われてきました。つまり、装飾的な意図はなく暮らしに結びついた実用的な手仕事だったのです。

一方、現代では簡単なテクニックで美しい模様が楽しめる刺繍の一種として人気があります。初心者でも気軽に取り組める刺し子。刺し子に必要な道具とやり方やコツを紹介します。

刺し子のやり方:ステップ1 道具と材料

刺し子をするのために必要な色鮮やかな糸

はじめに刺し子をするのために必要な、道具や材料を紹介します。刺し子に使う基本的な道具は、以下の5つです。
  • 針:刺し子専用の針
  • 定規
  • 指ぬき
  • ハサミ
  • チャコペン:消えるタイプがおすすめ。
針以外は洋裁用の道具で大丈夫です。刺し子用の針は、手芸店やインターネットで購入できます。刺し子専用の針を使用すると、縫いやすいのでおすすめです。

刺繍をするときによく使用される刺繍枠は、刺し子では使いません。なぜなら、刺繍枠は布をピンッと張って面に刺繍する際に使うと便利な道具だからです。一方、刺し子は線の刺繍ですから刺繍枠がなくても大丈夫。また、刺し子は布をすくうように縫う刺繍です。刺繍枠があると、すくい縫いができませんね。つまり、刺し子は刺繍枠を必要としないタイプの刺繍といえます。

刺し子の材料は2つだけ。とてもシンプルです。
  • 糸:刺し子専用の糸がおすすめ・色数が豊富な刺繍糸の25番でも代用可能
  • 布:目の詰まった布が最適・基本は木綿を使用
布や糸の色によって、同じ図案でも作品のイメージがガラリと変わりますよ。色合わせも刺し子の楽しみの一つです。慣れるまでは一色で刺し、慣れてきたら糸を替えて複数の色を使用すると作品が一層華やかになります。

「刺し子に興味があるけど、自分に合うかどうか分からない」「体験的に刺し子をやってみたい」このような方は、キットを使用するのがいいでしょう。キットなら布に図案が印刷してあったり、必要な道具がすべてパッケージされていたりするので手軽に始められます。一つ刺し子の作品を完成させると、達成感が味わえますよ。

刺し子のやり方:ステップ2 基本の縫い方

図案を布に写して行う基本的な刺し子のやり方

刺し子のやり方を順を追って解説します。刺し子には、さまざまなやり方がありますが、今回は初心者を対象にお伝えしますね。
  • 布を準備する:一般的に刺し子は2枚以上重ねた布を縫います。布巾やコースターを作る場合、先に仕立てておきましょう。

  • 図案を写す:チャコペンで図案を布に写してください。写すのではなく自分で線を引いて描くことも可能です。最初は図案が印刷してある布を使用するのもおすすめです。

  • 縫う:裏側から糸を出し、図案に沿って縫いましょう。縫い方はいわゆる「なみ縫い」です。まず外側の枠を縫い、次に中の模様を刺す順番がいいでしょう。針目は2〜3mmになるように、なるべく幅を揃えて縫ってください。

  • くり返す:図案の線をすべて縫ってください。

  • 仕上げる:作品として仕上げましょう。仕上げのアイロンを忘れずに。
刺し子のやり方は、とてもシンプルです。難しいテクニックは必要なく、同じ縫い方をくり返して模様を表現します。

刺し子のやり方:ステップ3 きれいに仕上げるコツ

刺し子をキレイに仕上げるために、指し始めや終わりには「たま結び・たま止め」をしないのが一般的です。なぜなら、結び目がゴロゴロしてしまうと美しく仕上がらないからです。糸を止める方法はいくつかありますが、返し縫をイメージしてください。ご自分に合ったやりやすい方法を、ぜひ探してくださいね。

刺し子をきれいに仕上げるために最も重要なのが、針目を揃えることです。糸を引く際は、常に同じ力加減にするように意識してくださいね。裏の糸と、表の糸が2:3の割合で出るようにするのもコツです。裏に糸が長く渡ると、絡まったりゴロゴロしたりする原因になります。

縫いながら、こまめに布をしごくのも忘れずに。

刺し子の模様:伝統模様とアレンジの楽しみ方

伝統的な刺繍の刺し子にはさまざまな模様がある

「刺し子をしても布巾にしか使えないの?」「縫い方に慣れてきたので、さまざまな模様に挑戦したい」このように考える方もいるでしょう。伝統的な刺繍の刺し子には、さまざまな模様があります。初心者が刺しやすい模様や、意味をお伝えします。ぜひ、さまざまな模様を刺してくださいね。

また、布巾だけではない刺し子の楽しみ方を紹介します。

初心者におすすめ!伝統的な刺し子のパターン

直線だけで縫える刺し子のパターンと模様の意味をお伝えします。

おすすめの模様 模様の意味
十字つなぎ
  • 多産・豊穣・満ち足りる
角七宝
  • 七つの宝
矢羽根
  • 魔除け


伝統的な刺し子は、縁起のいい模様を取り入れています。それぞれの意味を知って作品にすれば、使う楽しみが倍増しますね。また、大切な方へプレゼントするのも素敵です。模様の意味をメッセージカードに添えてお渡ししてはいかがでしょう。

アレンジ・楽しみ方

伝統的な模様の刺し子が受け継がれている一方、図案を自分でデザインして楽しむ「モダン刺し子」や「アート刺し子」と呼ばれるものもあります。花や動物、またキッチン雑貨などを図案化して刺すものです。オリジナリティや個性が発揮できるので、基本のパターンに慣れたら挑戦してみるのもいいでしょう。

刺し子をした布で、ポーチやブックカバーを仕立てて楽しむ方法があります。また、小さな作品でしたらコースターやしおりとして使ったり、フレームに入れてお部屋に飾ったりするのも素敵です。

刺し子はシンプルで奥深い刺繍

刺し子を含めた日本三大刺繍と呼ばれる刺繍

刺し子はもともと実用的で暮らしの知恵から生まれたものです。刺し子を含めた日本三大刺繍と呼ばれる刺繍をご存知ですか。日本三大刺繍の特徴を表にしました。

刺繍 発祥 特徴
こぎん刺し
  • 青森県津軽
  • 元来は麻布に麻の糸で刺していた
  • 麻布の縦目の奇数目を数えて刺す技法
菱刺し
  • 青森県南部
  • 元来は麻布に麻糸で刺していた
  • 麻布で寒さを防ぐために考えられた刺繍といわれている
  • 麻布の縦目、偶数の目を数えて刺す技法
刺し子(庄内刺し子)
  • 山形県庄内
  • 綿の布に縫い目で模様を刺すのが特徴
  • 元来は藍色の木綿に白い糸で刺していた


刺し子はシンプルなテクニックで連続した模様を表す刺繍です。シンプルだからこそ、素朴な美しさが光ります。また、シンプルであるがゆえにアレンジが自在。糸の色や布を変えて、同じ模様でも楽しみ方は無限に広がります。

初めての刺し子に挑戦してみよう!

糸や布の色を変えるだけで、雰囲気が変わる刺し子の魅力

刺し子は古くから伝わる日本発祥の刺繍です。シンプルな縫い方で模様を表すのが特徴といえます。糸や布の色を変えるだけで、雰囲気が変わるので楽しみかたはさまざま。

現代では、オリジナルの図案に挑戦したり、コースターやポーチに仕立てたりして楽しめますよ。ただ一心に針を動かすのは、なにものにも代えがたい素敵な時間となるでしょう。
興味をもった方は、まずはキットから刺し子に挑戦してはいかがでしょうか。

Q&A

Q.刺し子を始めるときに揃えるものは?
A.刺し子用の針・糸・布があれば始められます。定規・ハサミ・指ぬき・チャコペンがあると便利です。最初は材料が揃っているキットを使うのもおすすめです。

Q.刺し子の特徴はなんですか?
A.刺し子は日本に古くから伝わる刺繍です。なみ縫いで模様を表現するのが特徴。糸や布を変えたり、模様を組み合わせたりすればさまざまな楽しみかたができます。

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