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【イベントリポート】着られなくなった衣服 でリカちゃんのお洋服作り! 思い出を未来に繋ぐワークショップ

100myLiccaProject

2023年3月25日(土)、ブラザー販売株式会社のブラザー東京ショールームにて、株式会社STORY&Co.が運営するファッションコミュニティー「NewMake」と「リカちゃん」(株式会社タカラトミー)のコラボレーション企画「100 My Licca」のワークショップが開催されました。

ワークショップは1回約90分で全4回に分けて行われ、抽選で当選したお子さまから大人まで20名の方が参加。
参加者の方々それぞれが、思いを込めてリカちゃんのお洋服 を作っていました。皆さんがものづくりの楽しさに向き合い、クリエイティブな精神に溢れていた本ワークショップの模様をお届けします!

思いの込もった端切れをもとに、リカちゃんを可愛くドレスアップ!

「100 My Licca」は株式会社STORY&Co.のファッションコミュニティー「NewMake」が主催するプロジェクト。

プロジェクトには「もう着られなくなった衣服を、リカちゃん用のお洋服として生まれ変わらせることで、楽しみながら環境問題に目を向けるきっかけとしてもらえれば」という思いが込められています。

今回のワークショップで、ブラザーはパートナーとしてご協力しました!

ブラザー東京ショールームは、入った瞬間から多くのプリンター ・複合機が出迎えてくれます。黒を基調としていることやライトの効果も相まって、スタイリッシュな印象ですね。

ブラザーショールーム

様々な機器のうち、ブラザーがワークショップで提供したのは、一般用ミシンのハイエンド機「COMPAL1500Q」とカッティングマシン「SDX1200」。

実は現在「COMPAL1500Q」には後継機が登場しております。「NewMake」との取り組みでは、こうした廃棄されてしまうミシンを活用し、参加者の方々にミシンやソーイングの楽しみを知っていただくきっかけになればと考えているんです!

ブラザーCOMPAL1500
▲一般用ミシンのハイエンド機「COMPAL1500Q」

ブラザースキャンカット
▲カッティングマシン「SDX1200」

ワークショップはこの日、1回約90分で全4回実施。あいにくの雨天でしたが、お子さまから大人まで幅広い年齢の方が足を運んでくださいました。

鈴木ゆうみ

ワークショップは「NewMake」のディレクター・吉村真由さん(以下、吉村さん)とアドバイザー・鈴木ゆうみさん のガイドでスタート。ブラザーのスタッフもアシストしていきます。

今回のワークショップでは、リカちゃんのお洋服作り をまとめた書籍『手作りしたいリカちゃんの着せかえ服』『リカちゃん 着せかえソーイングBOOK』『リカちゃん 着せかえソーイングBOOK2』の内容を一部アレンジしたものを活用しました。

当日は、モニターや各卓上に用意されたiPadでガイド動画を流しながらワークショップを進行しましたが、この動画はYouTubeでも公開されています。「自宅でリカちゃんのお洋服を作ってみたい!」という方は、是非書籍やガイド動画を確認してみてくださいね!

リカちゃんの着せかえ服

リカちゃんの着せかえ服作成ワークショップ
▲「慎重に……」と、講師の方からサポートしてもらうお子さま

リカちゃんワークショップ
▲お母さまも真剣な表情です。

元々お洋服作りが好きで、「子どもにも楽しんでもらいたかったので、参加を決めました」というこちらのお母さま。

Tシャツの端切れを使い、K-POPアイドルの衣装をモチーフにしたトップスを作っていたお子さまは、満面の笑みで「楽しかった〜!」と満足されていました。お母さまも「しっかり完成できて、本人も楽しそうだったので良かったです」とにっこり。

今回のワークショップは「トップスとスカートを作る」というものでしたが、お子さまのリカちゃんはおしゃれなデニムパンツを履いています。実はこのデニムパンツ、お母さまが自宅で作って持参されたそう。親子の合作というわけですね!

リカちゃん
▲ビビッドなトップスとデニムパンツの組み合わせが、とてもおしゃれです!

ブラザーミシンワークショップ
▲中には講師の方が「上手〜!」と声を上げてしまうほど、技術の高い方も

NewMakeワークショップ
▲黙々と、真剣に作業されています

こちらの方はなんと、アイドルの衣装を作るお仕事をされていらっしゃるとのこと。「趣味のソーイング好きが高じて今の仕事を始めたのですが、そもそもソーイングを始めたのは、リカちゃんのお洋服を作ったのがきっかけだったんです!」と教えてくださいました。思わず胸が熱くなってしまうエピソードですね。

お話を伺った参加者には、元々リカちゃんのお洋服を作られていた経験があったという方も多かったのが印象的でした。

ひときわ楽しそうに着せ替え作りをされていたこちらの方は、リカちゃんが好きで情報を追っているうちに、このワークショップを見つけられたと言います。

NewMakeワークショップ

普段からご自身のお洋服もハンドメイドしていて、今回はその際に余った端切れを活用したそう。「リカちゃんのスカートは、自分用の手作りスカートとお揃いに仕上げました」と教えてくれました。素敵ですね!

他にも、参加者同士「かわいい!」と声を掛け合いながら思い思いのお洋服を作るシーンが見られ、会場は笑顔あふれる空間に。とても充実したワークショップになりました!

100Licca
▲「ミシンを通じて様々な機能に触れられました。また、サイズの考え方や生地の扱い方が通常の衣服を作る際とは異な り、ものづくりの発想が広がった気がします」と笑顔で答えてくれました。

リカちゃんの服リメイク
▲「ミシンを通じて様々な機能に触れられました。また、サイズの考え方や生地の扱い方が通常の衣服を作る際とは異な り、ものづくりの発想が広がった気がします」と笑顔で答えてくれました。

一人ひとりの行動が、社会を変える。アップサイクルを通じ、新たな可能性を生み出したい

ワークショップ主催であり、「NewMake」でディレクターを務める吉村さん にもワークショップの感想を聞いてみました。

NewMakeディレクター

「今回は幅広い方々をお招きする形で開催し、企画全体としては140名 に、ワークショップへは20名にご参加いただきました。多くの方が楽しんでくださって、とても嬉しいです」(吉村さん)
そんな中でもNewMakeが大切にしているのは「日々廃棄されてしまう衣類をアップサイクルし、新たな可能性が生み出せないか考えること」だと吉村さんは言います。

動画で確認

「ただリサイクルするだけでなく、新たな形に生まれ変わらせることで、思いや愛着が世代を超えて先へ先へと紡がれていく。それが『アップサイクル』だと思っています。

今回の企画であれば、人間サイズの服ではできないような手法や技術を用いたリカちゃんのお洋服ならではの表現ができる。これは、アップサイクルにしかない楽しみ方ですよね」(吉村さん)

ファッション業界では、衣料品の大量消費・大量廃棄が日々大きな問題となっています。現在はSDGsに則った対応がなされるよう様々な取り組みが進んでいますが、まだまだ広く浸透しているわけではないのも現状です。

「リカちゃんのお洋服作りを通して、参加者の方々に楽しい体験をしていただくのは、とても嬉しいです。一方、それだけで終わってしまうのではなく、本ワークショップが身近な環境問題に目を向けるきっかけになればと思うんです。

たとえば、服を捨てるときに少しでも『もったいないな』と感じていただいたら、小さな気づきが生まれる。そんな一人ひとりの行動が、社会全体を変えていくのだと思います」(吉村さん)

リカちゃんの服リメイク

さらに、吉村さんは「クリエイターがアイデアを突き詰めて手がけたアップサイクル作品も見てみたいんです。その作品を展示した際、参加者の方々がどう感じるかを知りたいですね」と今後の展望についても話してくれました。

本ワークショップ以外にも、身近な環境問題を自分ごとにしてもらうべく、多くの取り組みを考えられていることが伝わってきた吉村さんのお話。これからのNewMakeの活動にも期待が高まります!

終わりに

参加者の方々がとにかく楽しそうに、リカちゃんのお洋服を作られていたのが印象的だった本ワークショップ。

思いの詰まった端材を使ったり、親子で協力して作品を作り上げたりと、アップサイクルを通し、もう着られなくなってしまった衣類が生まれ変わり、未来へと継がれていったことが実感できました。

親子参加ワークショップ

「多くの企業が物を作っている現状、ただ『物を売る』だけでは価値を最大化できなくなってきています。社会の在り方も変わっていく中で、今注目されているのは、身近な方々と力を合わせて価値を作っていく『共感』という部分。

NewMakeさんは、ワークショップを通じて参加者の方々の『共感』を生み、その先の環境問題にまで視野を広げようと取り組まれている。その点に感銘を受けたんです。

私たちも衣類に関わるメーカーとして、社会的な環境問題に対して何かできることはないか。そのためにも、このショールームを有効活用できないかと考えていました」

そう話すのは、ブラザー販売株式会社 で広報の責任者を務める若山勝 ( 以下、若山)。

ブラザー販売SDGsワークショップ

「今回の企画では、そんな社会的な価値を生む取り組みにショールームを使うことができて、とても良かったです。何よりも、リカちゃんやNewMakeさんのファンの方々が喜ぶような取り組みに協力できたことが嬉しいですね」(若山)

本ワークショップで生まれた感動をきっかけに身近な環境問題について知ることで、はじめは小さいかもしれませんが、社会全体で捉えると大きな意義のある一歩が始まっていくのだと思いました。リカちゃんのお洋服を作った思い出が、より良い未来を考えるきっかけになれば嬉しいです。

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